ローラの写真を撮るおじさん

私は通学のためにほぼ毎日電車に乗っている。

電車というものはたくさんの人と同じ空間にいる乗り物なので、週に一回くらい変な人と会う。恋バナを大きな声でする女、北海道と沖縄くらい距離感のある二人のOL、端っこのほうでいちゃいちゃしている三軍カップル。電車は普段会うことができないような変な人に会うことができる、まごうことなきガラパゴス諸島である。

そんな中でも度肝を抜かれたのは、美容系の広告のローラの写真を撮ったおじさんである。美容系の広告ということもあってローラさんはとてもきれいに映っていて、おそらく世の男性は、人生で一度はチラ見をしているに違いないだろう。ただしかし写真を撮った男というのは、はて全世界にどれだけいるだろうか。

向かいに座っている太り気味の眼鏡をかけた汗をかきまくっているサラリーマンは、スマホを取り出し「カシャ!」というシャッター音をガラパゴス諸島に響き渡らせる。この音を聞いたガラパゴス諸島の生物たちは「なんて独特な進化をしているんだ!」と心の中でスタンディングオベーションをし、彼をボスと認めたに違いない。

 

こんな逸材を私だけの記憶に留めておくのはもったいない。だからこのブログに

「進化論」という題名で書いていくことにしよう。

                         著者 ダーウィン